受理番号:陳情第4号
市内の小・中学校に無償で使える生理用品を継続的に配置することに関する陳情
<要 旨>
市内の小・中学校の女子トイレ個室に、無償で使える生理用品を継続的に配置してください。
<理 由>
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い雇用状況が悪化するなか、世帯の収入が減少している家庭の児童・生徒やアルバイトが出来ずに生活が困窮する生徒・学生も増えています。
こうした経済状況のなか、節約のために毎月の生活必需品である生理用品を購入することができずに、交換の回数を控えたり、トイレットペーパーを代用するなどの実態が報告されています。生理用品は健康な生活を送るための必需品であるにも関わらず、不衛生な状態におかれ経血で服や椅子を汚すことが不安で、登校できなくなるなど、学習権が侵害される児童・生徒がいることを看過できません。
富津市では、4月28日のフェイスブックによると、コロナ禍の長期化による経済的な理由などに配慮し、防災備蓄倉庫に備蓄されている生理用品を市内の小・中学校に配布しました。配置については、必要とする児童・生徒が自由に使えるよう女子トイレに設置するなど各学校で工夫をしていると書かれています。
他の自治体に遅れることなく実施されたことをうれしく思います。せっかくの良い取り組みを是非今後も継続していただきたいと思いここに陳情いたします。
世界でも、スコットランドではあらゆる人に、生理用品の無償提供が決まり、ニュージーランドでも小・中・高で無償提供が決まっています。
政府がまとめた2021年度からの第5次男女共同参画基本計画では、「生涯にわたる健康支援」として、特に女性の心身の状態は年代によって大きく変化する特性から「リプロダクティブ・ヘルス・ライツ」の視点が重要視され、そのなかでも生涯にわたる健康の基盤となる心身を形成する10代〜20代前半の重要な時期に対して、月経を含めた保健の充実の推進が明記されています。その具体的な取り組みとして、保健医療サービスの提供など包括的な健康支援のための体制の構築があげられるなか、経済的理由によって生理用品が十分に使えずに健康な生活がおびやかされる状態は直ちに改善されるべきです。
児童・生徒が安心して通学でき、生涯にわたって健康で衛生的な生活を保障されるために上記のことを陳情いたします。
トイレに行けば無償でトイレットペーパーが使えるように、トイレに行けば無償で自由に使える生理用品がある。私たちはそのような環境を望んでいます。